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「花農家の存在意義を守りながら、なにか人の役に立つような価値を発信したい」 −八ヶ岳で自家栽培したホップを使ったブルワリー”エイトピークス・ブルーイング”誕生秘話

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 クラフトビールマニアのみなさん、八ヶ岳の麓にブルワリーを構える”エイトピークス・ブルーイング”をご存知でしょうか。代表兼ブルワーである齋藤さんが、東日本大震災をきっかけに地元貢献の意欲を持ち、家業である花農家の存在意義に苦難されながら、ビールの原料であるホップ栽培にも取り組んできた2018年誕生のブルワリーです。ここではブルワリー誕生までの軌跡やどのようなビールを造られているかを、齋藤さんへのインタビューを通じて紹介します。

今回の登場人物

BANSHAKU編集部和田(以下、BANSHAKU和田)
酒とゴルフが好きな元酒屋。最近は毎日の晩酌を楽しくするために燻製作りに没頭中。”ヌカゾウ”と名付けたぬか漬け作りにもチャレンジしている。

エイトピークス 齋藤さん
齋藤由馬(さいとう ゆうま)長野県上田市出身。専門学校卒業後、製薬会社に就職。その後長野県に戻り農業生産を学びながら、ホップの研究を開始。

  1. 東日本大震災の復興経験が地元貢献意欲へ
  2. 花農家の存在意義をビールの原料であるホップに形を変えたブルワリー
  3. 地元の食材に合うビールとは
  4. 齋藤さんおすすめのフードペアリング

東日本大震災の復興経験が地元貢献意欲へ

本日はよろしくお願いいたします!まずは会社のことを知りたいので会社を立ち上げた経緯を教えてください。

私は長野県上田市出身で、実家は花農家を営んでおり主に”りんどう”という県花を栽培しております。学生の頃は花農家に対し全く魅力を感じず、工業系の大学に進学して東京の漢方薬を製造する製薬会社に就職しました。

そして漢方薬の製造部に配属となり日々漢方薬について研究していました。漢方薬の原料はそのほとんどが植物からできており、実家で栽培していた”りんどう”も漢方薬に使われておりました。このことがきっかけで花には様々な多様性があり、花に対する価値観が少しづつ変わっていきました。

▶︎エイトピークス・ブルーイング 代表兼ブルワー齋藤さん

花は観賞用に使われる側面の印象が強いですが、漢方薬にもりんどうが使われていたのですね。その後のお話もお伺いしたいです。

そんなときに東日本大震災の影響で東京の本社から静岡県の工場に出向することになりました。その時に地方への考え方の変化や東北は震災から復興はおろか復旧すらできていない現状でした。我々のような地方出身者が地元に帰って何かできないかという風潮を肌で感じ「自分もなにか地元に貢献できることはないのか」と思うようになったのです。「地元の長野県に戻り、実家の花農家を手伝いながら花の魅力を伝えていこう」と決意しました。

花農家の存在意義をビールの原料であるホップに形を変えたブルワリー

復興の経験がきっかけとなったのですね。

ただ、花の市場自体はライフスタイルの変化により昔に比べて需要が下がっているのが現状でした。花農家の存在意義を守りながら、なにか人の役に立つような価値を発信できないかと考え、辿り着いたのがビールの原料にもなっている”ホップ”でした。

すぐに”ホップ”について勉強を開始し栽培に着手しました。無事ホップを収穫することができたのですが、収穫したホップを使って実際にビールにしてみないと魅力を伝えることが難しいのではないかと気付き、ビール造りについても勉強をはじめて2018年の1月にエイトピークス・ブルーイングの母体である株式会社エイトピークスを立ち上げました。

▶︎エイトピークスで栽培されているホップ

ビールの勉強とは具体的にどのような勉強をされていたのですか。

「ビールを文化にしている海外でビールを学びたい」と思い、2013年に半月ほどドイツに滞在しました。様々な種類のビールを飲んで勉強するためにたくさんのブルーパブやビアレストランに訪れたのです。そのときにビールが美味しく感じるためには「美味しいビールだけでなく、ビールを飲む雰囲気やシチュエーションも大切なんだ」と実感しました。

また、日本に帰国した後は地元の知人を頼って日本酒メーカーで手伝いをしながら、日本酒造りを通してビール造りの勉強をして醸造技術を学びました。

弊社は八ヶ岳にあり、実は八ヶ岳の麓は日本で一番最初にホップが栽培された土地です。ここは私がイメージしている、ビールが美味しい環境にとても近い場所だと考えています。

僕もビールが大好きですが、楽しい雰囲気や友人、家族と飲むビールは格段に美味しいと思います。

▶︎醸造所内で作業されている様子

地元の食材に合うビールとは

ドイツでビールを学ばれていたということは、ジャーマンスタイルのビールを造られているのですか。

エイトピークスでは”地元の食材に合うビール”というコンセプトを掲げているので、いろいろなスタイルのビールを造っています。

長野県は海が無い分、八ヶ岳周辺の諏訪地域では昔から野生鳥獣の肉を食べる文化がありました。今日では鹿肉は特殊な食材になってしまいましたが、この地域は肉を食べる食文化が強いということで肉料理との相性が良いペールエールをメインに醸造しております。

地元愛に溢れたコンセプトだと感じました!齋藤さんが特におすすめしたいビールはございますか。

地元の食材に合うビールとして紹介したいのは”ヤイヤイペールエール”というビールです。”やいやい”とは諏訪地域の方言で”おいおい”のような呼びかけや驚きなどの意味を表す言葉で、気のおけない仲間たちと楽しくお酒を飲むシーンをイメージしています。モルトの甘さと香ばしさがあり、ホップのオレンジのような香りで調和させたビールになっております。

”ヤイヤイ”がとても可愛らしいネーミングですね。

▶︎ヤイヤイペールエール

もう一つおすすめなのは”メタウィートエール”というビールで”めた”とは諏訪地域の方言で”すごく”などといった意味を表す言葉です。小麦麦芽を約50%使用しております。小麦麦芽を”めた”入れたビールで、フルーティな香りと爽やかなキレを表現しました。

▶︎メタウィートエール

齋藤さんおすすめのフードペアリング

地元の食材に合うビールと伺いましたが、どのような食事と相性が良いのでしょうか。

”ヤイヤイペールエール”はモルトの優しいコクが料理を引き立てますので、豚肉や牛肉、羊肉や鹿肉など赤身の肉料理やトマト料理などに合わせていただけるさらに美味しく感じでもらえると思います。

”メタウィートエール”は小麦麦芽由来の軽快な味わいと香りがありますので、鶏肉料理やチーズ、信州サーモンをはじめとする淡水魚など、繊細な味わいの料理がおすすめです。私個人的には信州味噌を使った料理との相性が良く大好きです。

最後に、今後チャレンジしたいことはございますか。

美味しいビールを造り続けるだけでなく、ここ八ヶ岳で他に代替えできないビールのある生活そのものを創っていきたいと考えています。八ヶ岳のビールがあるライフスタイルやシチュエーションを提案し続けていくことで「八ヶ岳で飲むビールはこんなに美味しいのか」と感じてもらえるよう、時間と空間のデザインを含めたビールのある環境を整えていきたいです。

編集後記

 エイトピークスさんで造られるビールはオンラインショップでも購入が可能で、夏と冬には季節限定のビールも販売されています。今回、齋藤さんのお話を聞いてビールを飲む場所やシチュエーションがビールを楽しむためにとても大切だと改めて思いました。今の時期に長野県を訪れるのはなかなか難しいことですが、コロナウイルス明けには現地で飲んでみたいと思います。

エイトピークス・ブルーイングについて

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