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クラフトビールをもっとおもしろく!
2014年VectorBeerFactoryを開業し、VECTOR BREWINGがスタートしました。
「クラフトビールをもっとおもしろく!」というコンセプトで造られるクラフトビールは定番レシピ以外に期間限定レシピがあり、お店に行くたび発見があります。そんなVECTOR BREWINGのヘッドブルワーを務める木水さんに本日はお話を聞いてきました。
VECTOR BREWINGの誕生
−ブルワリーを作ることになったきっかけはあったのでしょうか。
もともと会社としては飲食店の経営を行なっておりまして、社長がクラフトビール が好きということから新宿にクラフトビールのお店を出しました。1店舗目はビールを仕入れてきて販売するというビアバーの形式だったのですが、2店舗目に新宿御苑にお店を出した時に店内のスペースが余っていたんです。
それで自分たちでもビールを造って販売する形式のお店にしました。もっとビールを広めたいというか「クラフトビールってこんなに面白いんだぜ」「新宿でも造れるんだぜ」というニュアンスでお店が立ち上がったのが背景ですね。
−木水さんはVECTOR BREWINGにどのようにして出会ったのですか?
僕はもともとサンクトガーレンという別のブルワリーにいて、そこでビールの醸造をしていました。歴史のあるブルワリーでしたので定番のレシピが10種類くらいあって、新しいレシピは年2、3回くらいです。
2年くらい働いて自分でもレシピを作りたくなってしまったんですね。それで別のところでできる場所ないかと探していた時に、ちょうど先ほどの新宿御苑の2店舗目のお店の立ち上げのタイミングと重なってトントン拍子で話が進んで入社が決まりました。
−前職もブルワーだったのですね。ブルワーになろうと思ったきっかけはあったんですか。
大学院を出てから勉強したことを全然仕事に行かせないと感じていました。それでお酒が好きだったので何の気なしに酒に関わる仕事をしたいと思うようになったんです。それで最初は酒屋さんに入社したんです。飲食店向けにお酒を売るって事やってたんですけど売るのが苦手で。お酒を作ったほうが楽しいんじゃないかと考えるようになり、そこからサンクトガーレンでブルワーになりました。
ブルワーになりはじめの頃はまだクラフトビールが大好きだったわけではなく、飲むけどそこまで興味が強かったわけでは無かったです。どちらかとかというと、ワインの方に興味が強かったんです。でもいざ自分がお酒を造るとなったときにビールって他のお酒の醸造と違って、年中造れることに魅力を感じたんです。
ワインだったらブドウの収穫時期があるし、日本酒だと寒い時期しか造ることができないという制限がある中で、ビールはずっと造ることができます。「醸造するなら絶対ビールが楽しいだろ」というように思って、そこからこの世界にどっぷりはまっていますね。
クラフトビールそれぞれにキャラクターがある
−どのようなビールを造られているんですか
定番レシピと入れ替わりのレシピ分けて造っています。ベクターペールエールと猫パンチが定番のレシピになりますね。入れ替わりのレシピだと10種類ぐらいのレシピを時期によって順繰り回しているんです。全部同じ時期に出すのではなくて、どれかが無くなったら次の入れ替わりレシピを仕込んでいろんなビールを楽しんでもらえるようにしています。
−どのようにして新しいレシピを開発されるのですか
「ビールそれぞれにキャラクターをつけてあげたい」という意識で造っています。レシピを起こす段階ではあまりスタイルのことは考えないです。
例えば、レシピを起こした段階でペールエールにしようとは考えていなくて、「こういうホップの香りがして、アルコールはこのぐらいで、飲み口はすっきりで」というようにざっくりこういう感じなら原料はこうなるってと造っていって「このビールはなんて呼べばいいんだろう」と考えてペールエールの範疇だからペールエールにしよう、みたいな感じですね。
−そのようにしてこれまで10種類のビールを造ったんですね。
今一番みなさんに飲まれているのが「ねこぱんち」という名前の定番のビールです。このビールは小麦を使っていて、味はすっきりして柔らかい感じなんですけど、アロマを綺麗に出しつつ、でも苦味はつけないコンセプトで造っています。パンチが強すぎないけど、ちょうど「ねこぱんち」くらいのパンチ力があるなと思って、ネーミングの由来になりました。
「ベクターペールエール」は一番最初に造ったビールです。造りながらレシピをアレンジして試行錯誤を沢山しているビールです。そのため最初に造った味とは変わっていますね。ようやくゴールに近づいてきていると自信を持っています。発酵温度を24度まで高めているビールであり、通常だと20度くらいが発酵温度になるので、ここでしか飲めないものだと思っています。
他のビールで見栄えが面白いビールでいうと、「インディアンピンクエール」があります。このビールは元々料理人の方から意見が出て、ビーツという赤いカブを使うのが面白いのではないかというアイディアから造りました。
ビーツは真っ赤なカブなのでかなり鮮やかな赤色が出ます。グレープフルーツっぽいアロマにすることで、結果ピンク色のIPAができました。着色は全くしていないんです。ホップが大量に入っていて香りも強く、苦味もあって土っぽい味がきちんと出ているビールですね。これから仕込むので4月頃飲むことができると思いますよ。
木水さんオススメの晩酌とは
−お店ではクラフトビールの飲み方のアドバイスをされるのですか。
はい。料理がお店ごとに違うので、ペアリングの提案を変えて提案しています。ペアリングは各店の料理人にまかせてますね。
−木水さんご自身だととっておきの飲み方はありますか。
「ベクターペールエール」だと肉と合わせますね。ステーキとまではいかなくても赤身肉がいいですね。肉とのペアリングの方が、コクというかキャラクターがしっかり感じられるかなと思います。ビール自体がお肉の脂もスッと流してくれますね。
あとは、家飲みなら最近は生ハムユッケにハマっています。生ハムときゅうりを細切りにしてコチュジャンと和えて卵を落とす、手軽なおつまみです。
個人の感覚としてはビールは気楽に飲むのがいいと思っています。その人がいいと思うなら、ケルシュ飲んでからスタウト飲まないといけないって感じではなくて、スタウトから飲んでもいいと思いますね。
Director’s Voice
取材中、木水さんがとても面白い方でそんな木水さんが造るビールだからこそのVECTOR BREWINGなのではないかと思いました。VECTOR BREWINGで提供されるビールは木水さんご自身のキャラクターが溢れるビールだと思います。お近くに寄られた際はぜひ。
Junki Tada
Vector Beerについて
店舗名 | Vector Beer (ベクタービア) |
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住所 | 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-36-5新宿ホテルパークイン1F |
TEL | 03-6380-0742 |
営業時間 | 17時~24時(月曜~土曜) 15時~23時(日曜・祝日) |
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