「本場ドイツの“ビール純粋令”に従って厳格なビールを造り地元浜松にドイツビールを提供しています」
「モルティでオーソドックスな味わいが特徴的なビールを造る」
近年熱を増すクラフトビールブーム。とりわけ小田急線沿いは『最も熱い』と言われるエリアだ。そしてここ “RIOT BEER”は東京・祖師谷大蔵の住宅地にある、クラフトビールの醸造所も併設した隠れ家スポットとして近隣のファンから人気を博している。
本日はRIOT BEER代表兼ヘッドブルワーである江幡さんに事業を立ち上げた背景や商品についてBANSHAKU編集部戸川がお話を聞いていく。
今回の登場人物
BANSHAKU編集部戸川(以下、BANSHAKU戸川)
編集部随一の音楽通。趣味は音楽とお酒、AirPodsとは親友であり渋谷のタワレコに頻繁に出没する。
株式会社riotbeer 代表兼ヘッドブルワー 江幡さん(以下、RIOT BEER江幡さん)
サッカー観戦で訪れたパブで海外ビールと出会う。RIOT BEERのほぼ全てのレシピを開発。今後造りたいビールはレッドエール。
RIOT BEER立ち上げの背景
まずお聞きしたいのですが、なぜクラフトビールを造ろうと思われたのでしょうか。
元々イギリスのビールやサッカーが好きでヨーロッパに旅行に行く機会が多くありました。ヨーロッパでは各地のビールの小規模醸造所でビールを飲む文化があり、そこで飲んだビールが美味しくて日本でも同じようなことができないかと感じていました。
当時は東京で少しずつ小規模醸造所ができ始めてきた段階で、私もビール醸造のことを調べ始めました。そのときに現在の共同オーナーである上地と出会い、彼もビールとサッカーが好きということもあり意気投合したのです。日本のクラフトビール業界ではイングリッシュ系ビールがあまりないと考え、『モルティでオーソドックスな味わいが特徴的なビールを造ろう』と立ち上げました。
開業の地を祖師谷大蔵にした理由はなぜですか。
元々上地が介護関係の事業を祖師谷大蔵でやっていたことと、私の住んでいる地域からも近かったためです。また、世田谷エリアでは少しずつ空き家が増えてきており、世田谷を盛り上げたいという気持ちから選びました。
レシピはすべて江畑さんが造っていらっしゃるのですか。
基本的には私がレシピを考えますが、昨年の9月にブルワーとして入社したメンバーも少しずつレシピを造り始めています。
年間でどのくらいの種類のビールを造っていらっしゃるのですか。
定番で造っているものが11種類と毎月3種類くらい季節限定の果物などを使ったものを造っているので、年間で30種類くらいですね。ただ、定番ビールも少しずつマイナーチェンジをして提供しておりますよ。
醸造所でクラフトビールを飲むことはできますか。
はい。醸造所に併設したタップルームがあるのでそこで飲むことができます。ナッツやスナックフードの提供もあるのでビールと一緒に楽しんでいただくことができます。
江幡さんおすすめのビール
それではそろそろ商品について聞いていきたいのですが、おすすめの商品はどちらになりますか。
まずはモルティーな感じを味わえるイングリッシュエールの“Roxanne(ロクサーヌ)”というビールをおすすめしたいです。麦の柔らかい甘味があって、ゆっくりとちびちび飲むのに適しています。ロンドンのパブで飲むようなイメージで飲んで欲しいです。
次にダブルIPAの“Madness(マッドネス)”です。アルコール度数が9%で苦味が強めなビールを造っています。麦の甘味と後からホップが松ヤニから柑橘のような幅広い香りが感じられる奥行きがあるビールですね。
最後に、ビールが得意じゃない方向けにクラフトビール業界で流行しているヘイジーIPAというスタイルの“Lexicon Devil(レキシコン・デビル)”ですね。ホップのフルーティな香りが華やかで苦味が少ない飲みやすいタイプのビールです。
定番のラインナップを拝見して、飲みやすいものが多いように感じました。
飲みやすいものであればクラフトビールではないのですが、“Hard Seltzer (ハード・セルツァー)”も定期的に造っています。ハード・セルツァーはアメリカのレモンサワーのようなイメージをしていただければと思います。
砂糖類をベースにアルコールを発酵して果物をつけているので、チューハイと違いアルコールの質がナチュラルで特に女性のお客様から好評をいただいています。果物を入れるので色合いも鮮やかなのでビールが苦手な方におすすめです。
お酒に合わせたフードペアリングとは
ハード・セルツァーを造っていらっしゃるのは大変珍しいですね。ご紹介いただいた商品とお食事を合わせるのであればおすすめはありますか。
ロクサーヌはどのような料理にも合わせやすいです。よく話題になるIPAは和食と合わせにくいように感じるのですが、ロクサーヌは和食とも合わせやすいと思います。
マッドネスはハード目なのでナッツがいいです。料理と合わせるよりも料理を食べた後に軽い晩酌で飲んで欲しいです。
レキシコン・デビルは香りがフルーティなので、料理の香りが強いものでないと負けてしまいます。ハーブを使った香りが強い料理が美味しいかなと思います。
ハード・セルツァーはカレーと相性がいいです。すっきりしていて水代わりに飲めるのでカレーの辛さを緩和してくれますね。
Director’s Voice
RIOT BEERではクラフトビールが初めての方には、その方の好みを聞いておすすめのビールの提案もされているそうだ。またオンラインショップもあるため、直接店舗には行けない方でも手軽にビールを飲むことができる。音楽好きも集まるRIOT BEERに今後も注目していきたい。
Junki Tada
RIOT BEERについて
住所 | 東京都世田谷区砧5-11-10 |
---|---|
公式サイト | http://www.riotbeer.biz/ |
recommend
おすすめの記事