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【ベアードビール / 静岡県】 -「自然の良さを生かすビール造りを目指しています」さゆりさん、サムさんに取材をしました

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日本国内のクラフトビールのブルワリーで最も盛んな都道府県の1つが静岡県だ。ビール造りに欠かせない水が清らかなこの地では、古くから日本酒の酒蔵も多く点在している。

本日は静岡県で20年ブルワリーとして活躍している、”ベアードビール”のさゆりさん、サムさんにお話を聞いていく。

BANSHAKU編集部多田(以下、BANSHAKU多田)
好きなお酒はビール(セゾンスタイル)。東京・原宿にあるthreefeet Tokyoというクラフトビールショップのオーナーも兼業している。最近はカズチーというおつまみにハマっている。

べアードビール さゆりさん
2000年沼津でブライアンと夫婦チームでブルーパブを立ち上げ、その間子供も二人から四人へと増え、ビジネスと家族を同時進行で育んできた。南国生まれの明るさが取り柄の肝っ玉母さんです。

ベアードビール サムさん
長年のクラフトビールファンで5年前からデジタルメディアマネージャーとして勤めています。アメリカ生まれ日本在住。

  1. ベアードビール誕生の背景
  2. 沼津から修繕寺に移転した醸造所
  3. さゆりさん、サムさんおすすめのビール

ベアードビール誕生の背景

まずはビール事業を立ち上げたきっかけを教えてください。

もともと夫のブライアンと私はビールが好きで、付き合っている頃から東京でブームになっていたベルギービールをよく飲んでいました。また、ブライアンは大学院のときに政治経済を専攻していて、将来は『アメリカと日本の架け橋になりたい』という夢があったのです。そしてその夢を実現するために何をやるか模索していました。

一方、ちょうどそのタイミングで日本でも地ビール解禁が起こり、私たちも気になって地ビールを飲みに行ったのですが、日本の地ビールは価格が高いように感じ結局ベルギービールを飲むようになったのです。

それからビールが好きだったことやアメリカと日本の架け橋になりたいという情熱から、一生をかけてビールに情熱を捧げることに辿り着き、ビールを学ぶためにアメリカに渡りました。

▶︎取材を受けていただいた、ベアードビール さゆりさん

思い切った決断だったのですね。

そうですね。最初は情熱だけ持って始めました。当時はこんなにも時間やお金、苦労がかかると思っていませんでした。

これまでに最も苦労したことはなんでしょうか。

そもそも私たちが造りたいと思っていた”クラフトビール”が市場に認知されていないので、認知を広めることに苦労しました。同じタイミングでビールを造り始めた周りの醸造所はラガータイプのビールを造る中、私たちは最初からペールエールやIPA、ポーターなどオーソドックスなエールビールを造ってきました。

エールビールの温度が適温なものもお客様には『ラガーに比べるとぬるい』と言われてしまい、一般的な大手のビールとの違いを0から説明しなくてはいけませんでした。

当時は日中、ブライアンがビールを造り、夜は私が店頭に立ってお客さんにビールのことを説明していました。お客さんに何千回もビールのことを伝え続けてきましたね。その甲斐もあって、ゆっくりファンができてきたと思います。認めてもらうまでにはかなりの時間がかかりました。

▶︎ビールを造り始めた当時の写真

お客様がクラフトビールのことを全く知らないところから認知を広げたのは大変なことだと思います。

静岡県の沼津エリアといえば焼酎を飲む方も多く、タップルームの概念もすべてわからない状態から始まりました。私たちにとって沼津はほとんど縁もゆかりもない土地だったので最初は大変でしたね。

沼津から修繕寺に移転した醸造所

現在は修繕寺にブルワリーがありますが、沼津でブルワリーを始められた理由はありますか。

たまたまなのですが醸造学校に通っていた時に、シアトルで大きなコンペンション(ビールの交流会)がありました。そこで出会った方が沼津でビアレストランをやっていらっしゃったのです。アメリカの方が醸造指導をしておりましたが、その方が帰国することになり、オーナーが次の方を探していました。その縁で沼津に行くことにしたのです。

運命だったのですね。サムさんはそのあたりからジョインしているのですか。

私は5年前にベアードビールに参画しました。それまでは東京でタップルームに通ったりしてビールが好きだったのですが、都会の生活に疲れてしまってクラフトビールに関わる仕事がしたいと思い、こちらにきました。現在は広報を担当しています。

▶︎取材を受けていただいた、ベアードビール サムさん

サムさんが担当されているベアードビールの公式サイトも大変見やすいですね。タップルームは全国に何店舗あるのでしょうか。

直営で7店舗と姉妹店を含めるともう少しありますね。

醸造所は何度か拡張移転されていますが、現在はどのくらいビールを造れるようになったのですか。

はじめは沼津から小さく始まりました。30リットルから始まり、250リットルへ拡大しました。その後、同じ沼津の港の近くに工場だけを移転して1000リットル造れるようになりました。さらに6年前に修繕寺に最大6000リットル造れる設備を導入しました。

現在では250リットルから6000リットルまでの設備があり、新しいホップや今まで使ったことない副原料を使ったビールを造るときには小さい設備で造っています。2000年から会社としてビール醸造を始めたので、今年が20周年の記念の年になります。

▶︎醸造所内の設備の様子

この20年間で何種類のビールを造られたのでしょうか。

現在は年間で60種類くらい造っており、微調整でレシピを改善しているビールや委託醸造のビールまで含めると、かなりの数を造っていますね。

数え切れないほどたくさんのビールを造られたのですね。ビールを造る上で大事にしているコンセプトはありますか。

ベアードビールでは『自然そのものが一番美しい』と考えていて、自然の良さを生かすビール造りを目指しています。

水に関しては”天城山”という山があり、きれいな地下水を使っています。また、原材料もなるべく加工されておらず、モルトは自然に発芽されたもの、ホップは生ホップ、酵母は無濾過なものであり、素材に負荷をかけずに優しく処理をして、ビールの味わいに素材の良さを存分に引き出すことを心がけています。

季節限定で果実を使ったものもありますが、旬なものしか使わないので果実の出来栄えによってはあえてその年には造らないビールもありますよ。同じ名前のビールでも年によって味わいが変わるのがクラフトビールの醍醐味だと思いますし、そのときどきを楽しんでもらいたいですね。

さゆりさん、サムさんおすすめのビール

その中でもおすすめしたいビールはありますか。

私からは季節限定の”カントリーガールかぼちゃエール”と”フェストラガー”がおすすめです。

カントリーガールかぼちゃエールの特徴は、優雅なほんのりとした甘さと、洗練された複雑なフレーバーも感じさせる、これぞ秋の味というビールです。また、フェストラガーはリッチなモルトの風味と、ふくよかでソフトなボディのビールで、フィニッシュはクリーンで心地よくフルーティな味わいとなります。

ベアードビールでは10月末に収穫祭があり、”ブルワリーガーデン修善寺”ではこれらのビールをフレッシュに味わうことができますよ。

▶︎カントリーガールかぼちゃエール
▶︎フェストラガー

私は”やばいやばいストロングスコッチエール”がおすすめです。リッチで厚みのある質感と口に含むと甘みがありアルコールの熱さも感じます。フィニッシュは、長く続く余韻の中に、ポートやシェリーのようなほのかな酸味も感じることが出来るビールです。

スコッチを思わせるようなモルトを使っていますのでじっくりと楽しむことができ、秋にぴったりなビールだと思います。

▶︎やばいやばいストロングスコッチエール

ビールに合わせた食事のおすすめはありますか。

カントリーガールかぼちゃエールはデザートに合いますし、さっぱりとしたサラダとも相性がいいですね。

やばいやばいストロングスコッチエールは濃厚なビールなので、豚の生姜焼きと合うと思います。また、甘味もあるのでキャラメル系のデザートともいけると思いますよ。

カボチャのエールやスコッチエールどちらもなのですが、ベアードビールさんは他のブルワリーではあまり造らないようなスタイルのビールも造っていらっしゃるのですね。

私たちは流行に左右されないようにしています。最近はホップの苦味が特徴的なスタイルのビールが流行だと思いますが、私たちは流行よりも季節に合うことを重視していたり、クラシックなビールも知ってもらいたいという想いでビールを提供していますね。

クラフトビールは虹のようにたくさんの種類がありますのでいろんなビールを知ってもらいたいです。

定番で12種類用意しているので、お客様は自分が好きなビールを見つけられると思います。先日もIPAをいつも飲んでいる方がアンバーエールやブラウンエールを飲んでみて、『こんなビール飲んだことない』と喜んでいただきました。いろんな味のビールを試することで味覚が発達しますし、世界が広がるのでいろいろなものを試してもらいたいですね。

最後にベアードビールをどのように楽しんで欲しいか、メッセージはございますか。

本来ビールは社交的なものとして、みんなでワイワイ楽しむべきだと思いますが、現在は新型コロナウイルスの影響もあって難しいと思います。ただ、お家でのお酒の楽しみなど、場面に合わせて飲めるビールがオンラインショップにもありますので、ビールの楽しみを想像しながら選んでもらいたいと思います。

▶︎ブルワリーガーデン修善寺の外観の様子

Director’s Voice

はじめはビールへの情熱しかなかったというベアードビール。エールビールの概念や飲み方を懸命にお客様に伝え続けたのは、大変根気のいる地道な活動だったのではないだろうか。その草の根的な活動があり、現在は多くのファンから愛される、静岡を代表するブルワリーとして活躍されているのだと感じ取ることができた。特にクラフトビールに少しでも興味がある方は、ベアードビールを要チェックして欲しい。
text:Junki Tada

ベアードビールについて

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