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日本有数のジャーマンスタイルのブルワリーとしての挑戦 ー沖縄県首里から全国へ”ウォルフブロイ”が展開するビールに込められた想い

新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大に伴い、全国で外出自粛要請が行われています。 外出をして店舗にて購入される際には、予め最新の情報をご確認いただき、感染拡大の防止に充分ご配慮いただくようお願い申し上げます。

ここは古くから酒造りが行われる沖縄県首里。ビール大国ドイツで生まれ育ったブルワー ウォルフさんが造るビールはジャーマンスタイルにこだわった逸品。昨年新設されたブルワリーながら、今年の2月に行われたジャパン・グレート・ビア・アワーズではエントリーした2種類のビールが銀賞を受賞。そんな”ウォルフブロイ”で造られるビールとはどのようなものか、本日はウォルフさん、戸村さんお二人にお話を聞いてきました。

  1. 大手グローバル企業を引退しブルワリー設立へ
  2. ブルワリー開業に沖縄県首里を選んだ理由
  3. ジャーマンスタイルにこだわったビール造り
  4. ウォルフブロイのビールは自宅でも楽しめる
  5. ベランダでお酒を楽しむのがヨーロッパ流

大手グローバル企業を引退しブルワリー設立へ

−今日はよろしくお願いします。まずはブルワリーを設立された、これまでの経緯を教えてください。

ウォルフさん

私は以前大手のグローバル企業で働いていまして世界各地で仕事を行っていたのですが、2年前に会社員を引退してそこから半年間ヨーロッパに戻り、1年半前に沖縄に移住してきました。

その後、現在の首里の店舗物件を探して2019年1月から店舗の改装とビールを醸造するための免許申請を行い、2019年6月にビール醸造免許を取得することができました。

戸村さん

昨年の8月10日から自社ビールの販売を始めて、ようやく半年ほど経過した状況です。

▶️店内の様子。

 

−昨年からブルワリーを開業されたのですね。もともとビールの醸造経験はあったのですか。

ウォルフさん

私はドイツ出身で、ヨーロッパに長年住んでおりました。ヨーロッパでは日本と違い、『*ホームブルーイング』が認められていて、本業の傍ら、趣味でホームブルーイングを楽しんでいました。商売としてビール造りを行うのは今回が初めてとなります。

*ホームブルーイングとはビールの自家醸造を行うことです。現在、日本ではアルコール分1%以上の自家醸造が酒税法により禁止されています。

−趣味だったビール造りを商売として始めたのはなぜでしょうか。

ウォルフさん

57歳の時に前職を退職しまして、それまで十分仕事を頑張ってきたので、これからは引退してゆっくりしようと考えました。そして退職後の新しいチャレンジとして、自営業で自分の好きなビールをお客さんに提供しようと思い、ブルワリーとしての挑戦を始めました。

▶️ウォルフブロイ ブルワーウォルフさん。

 

ブルワリー開業に沖縄県首里を選んだ理由

−ビール造りが新しいチャレンジなのですね!あえてブルワリー開業の場所を沖縄県首里に選んだ理由はありますか。

戸村さん

これまでの人生でヨーロッパや静岡を転々としてきた経緯がある上で沖縄を選んで移住しております。沖縄を選んだ理由は、気候が暖かいことや日本の中でも「国際結婚のカップルが最も住みやすい県」と言われていたためです。約10年ほど前から沖縄への移住を検討していました。

ウォルフさん

沖縄は満員電車に乗ることがなくて気候も良いし、外国出身で移住している方が多いので気に入っています。

戸村さん

また、琉球王朝の時代、沖縄県の中でも首里でしかお酒造りが認められていませんでした。お水の質が高く、ウォルフブロイで醸造するドイツビールに適していると考えたことが、首里にブルワリーを設立した理由になります。

▶️お店の外観の様子 建物のつくりや雰囲気が沖縄らしさを感じさせる。

 

−現在、店内では醸造設備を見ながらビールを楽しめるようなつくりとなっていますが、以前はどのような建物だったのでしょうか。

戸村さん

ウォルフブロイの前も飲食店でして、今のお店になるように改装しました。

ウォルフさん

何ヶ月間か改装を行い、大きな窓を入れたりタンクの設置、床の防水を行いました。

−店内から醸造設備まで見ることができて素敵だと思います。醸造所にあるタンクではどのくらいの量の仕込みができるのですか。

ウォルフさん

醸造タンクは3つあってそれぞれ1,000リットルずつ仕込むことができます。発酵タンクは2,000リットルまで入りますね。

▶️ビールの醸造設備の様子。

 

ジャーマンスタイルにこだわったビール造り

−ウォルフブロイで造られているビールのこだわりはありますか。

ウォルフさん

ジャーマンスタイルのビールにこだわっていて、ラガータイプ、エールタイプ両方を造っています。ラガータイプでは、温度や味わい、衛生面などが繊細な『ピルスナー』など、エールタイプでは『ヴァイツェン』や『アルトビール』といったビールを造っていますね。

戸村さん

現在お店では常時6タップつながっているので、6種類のジャーマンスタイルのビールを飲むことができます。他には期間限定のコラボビールを造ることもあります。基本的には全てドイツのスタイルでビールを造っています。日本にある他のブルワリーさんにはない、ドイツの個性を出しています。

ウォルフさん

沖縄県には11件のブルワリーがあるのですが、ドイツ人が造るドイツビールはここしかありませんね。

戸村さん

全国的にもドイツ人が造るドイツビールは本当に少なくて、ドイツスタイルにこだわっているところ自体がほとんどないのでは、と思っています。

沖縄に住んでいるドイツの方もよくお店に来てくれて、ビールを飲んだ後にはドイツ人らしい、率直な感想をいただきます。彼らを納得させられるようなジャーマンスタイルのビールを目指して造っているのです。

▶️本日のビールは黒板に記載されている 取材日はたまたま5種類の提供でした。

 

▶️ビールを注ぐ設備。

 

−お店で提供されているジャーマンスタイルのビールの中でも特にオススメのビールはありますか。

ウォルフさん

全てのビールがオススメです。全て自分で造ったビールなので全部オススメしたいです。

戸村さん

お店に来てくれるお客さんは、どの方も好みのビールがバラバラです。それぞれのビールにファンがついてくれればと思っています。

ウォルフさん

ビールを選ぶのは好みですし、同じ人でも年を重ねれば趣向が変わることがあります。一つのビールでみんなが満足することは難しいと思っているため、ジャーマンスタイルのビールのラインナップを広げるように醸造しています。

実は今年2月に開催された『ジャパン・グレート・ビア・アワーズ』という全国のビール審査会で、うちの『ヴァイツェン』と『ヘレス』が銀賞を獲ることができました。日頃、自分自信ではビールが美味しいと思っていますが、審査会のプロの審査委員からビールを評価されたのがとても嬉しかったです。

▶️『ヴァイツェン』 大麦麦芽に5種類以上の小麦麦芽を加えて仕込んだ『小麦ビール』無濾過の白ビールは、その昔、上流階級しか飲むことのできない『貴族のビール』と言われていた。特有のバナナやグローブを思わせる爽やかな香りが特徴。

 

−自社醸造ビールとともにお店ではコーヒーも自家焙煎されているんですね。こだわりはございますか。

戸村さん

美味しさを保証できていて、なおかつ農薬を使っていないコーヒーを使っています。

コーヒーとビールを提供しているので、当初はお昼時にコーヒーの販売が多いのかなと思っていましたが、首里は観光地なのでお昼からビールを飲む方もいますし、意外と夜にコーヒーを飲む方もいて、いろんな方がいるのが面白いです。

▶️コーヒーの焙煎機。

 

ウォルフブロイのビールは自宅でも楽しめる

−最近ではコロナウイルスが世間を騒がせていますが、観光で訪れる方たちへの影響を感じますか。

ウォルフさん

インバウンドで観光される方たちは減りました。ほとんど0といった感じで落ち着いています。

戸村さん

観光の方は減ってしまったのですが、これを機に彼とスタッフは今のうちにどんなビールを造ろうかとか、設備の不備を直そうと前向きに時間を使っていて、コロナの影響が去った時にリスタートできるように準備しています。

−お店では*グラウラーなどビールの持ち帰り販売もされていますが、コロナウイルスの影響はこちらにもありますか。

*グラウラーとはご自宅でもビールを飲むことができるようにビールを量り売り可能にした、再使用可能な瓶のことをいいます。

ウォルフさん

はい。うちは2リットルのグラウラーを扱っているのですが、グラウラーの中にビールを注ぎ入れて、炭酸ガスを詰めるのが完了するまでに、トータル2分くらいになります。お店にビールを飲みに来る方は減りましたが、ご自宅でビールを飲むためにグラウラーで持ち帰られる方は増えています。

戸村さん

瓶ビールでの販売もしているので、現在の状況でもお客さんに喜ばれますね。ご近所の飲食店さんでもテイクアウトでの販売を始められていて、テイクアウトで食事とお酒を買ってもらえるといいかなと思っています。

▶️『グラウラー』 容量は2リットル。

 

−オンラインショップでの販売はしていないのですか。

戸村さん

これまではメールでのみ注文を受けていたのですが、ちょうど近々オンラインショップでの販売もできるようにする予定です。ハムなど食事もまとめてクール便で送れるように準備しています。沖縄だけでなく県外の方も楽しめるのでぜひ楽しみにしてください。

ベランダでお酒を楽しむのがヨーロッパ流

−それは楽しみですね。ウォルフブロイならではのお酒の楽しみ方はございますか。

戸村さん

ドイツの食文化をお伝えすると、ドイツでは夜ごはんとして暖かい料理を食べないんです。夜はハムやチーズ、パンなどにワイン、ビールといった感じで軽く済ませる人が多いです。

また、ヨーロッパの方はベランダで食事をとるのが好きで、座れるところがあればベランダで飲んだり、食べたりしていましたね。外食をするのではなく、お家のベランダや中庭で友人やご夫婦でお酒を楽しまれるのもいいのではないでしょうか。

これから暖かくなる季節なので、気候や時間帯に合わせて、お外でお酒を飲む楽しみ方が日本でも広がって欲しいですね。

▶️お店の前にあるベンチのようなところでお酒を楽しむのがオススメ

 

編集後記

ウォルフさん、戸村さんご夫婦で営まれるウォルフブロイ。取材中はお二人の仲の良さを感じ、息の合ったお二人の会話を心地よく聞いておりました。コロナウイルスの影響もあり、今後のお客さんの動向が読めないと話されながらも、前向きに今やるべきことを行っていくというスタンスには、つい応援したくなる気持ちになりました。今度はプライベートでお邪魔させていただきたいです。店頭またはオンラインショップでも購入できるクラフトビールです。気になる方はぜひいかがでしょうか。

▶️右から順にウォルフさん、戸村さん

取材にご協力いただいたブルワリーの情報はこちら

  • ブルワリー名:ウォルフブロイ
  • WEBサイトはこちら
  • 住所:沖縄県那覇市首里池端町34
  • TEL:098-975-5669
  • 営業時間:14:00〜19:30 (L.O 19:00) 水曜定休

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