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「酒屋だからできる日本らしいジャパニーズスタイルのビールを世界に発信したい」 −創業102年の老舗蔵元”世嬉の一酒造”の佐藤さんに取材をしてきました【岩手県】

新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大に伴い、全国で外出自粛要請が行われています。 外出をして店舗にて購入される際には、予め最新の情報をご確認いただき、感染拡大の防止に充分ご配慮いただくようお願い申し上げます。

岩手県一関市にある創業102年の老舗蔵元”世嬉の一酒造”が造る”いわて蔵ビール”をご存知でしょうか。いわて蔵ビールは一関市の名産となるような地ビールを造りたいという想いから1996年から醸造を開始され、これまで幾度となく苦難を乗り越えられました。

今では岩手県の特産品を使い、酒屋ならではのジャパニーズスタイルのビールを世界に発信し、多くの品評会で賞を獲得されていらっしゃいます。今回は”世嬉の一酒造”4代目となる佐藤さんにこれまでの苦難やこだわりのビール造りなどお話をお伺いしました。

今回の登場人物

BANSHAKU編集部戸川(以下、BANSHAKU戸川)
編集部随一の音楽通。趣味は音楽とお酒、AirPodsとは
親友であり渋谷のタワレコに頻繁に出没する。

世嬉の一酒造 佐藤さん
佐藤 航(48歳)昭和46年9月生まれ、大学では環境微生物を学び、その後東京の企業に入社後、1999年に実家 世嬉の一酒造のビール醸造担当で入社。現在は、醸造は後輩の後藤孝紀にゆずり、自身はブルマスターとして活躍しつつ、会社全体の経営をみるようにしています。

  1. 地元の町おこしをきっかけにビール事業へ
  2. 世嬉の一酒造が造るビールとは
  3. 佐藤さんが教えてくれたフードペアリングのご紹介

地元の町おこしをきっかけにビール事業へ

本日はよろしくお願いいたします!まずは、クラフトビールを造るきっかけとなった背景を教えてください。

弊社は岩手県一関市にある1918年に創業した世嬉の一酒造という老舗の造り酒屋で、清酒”世嬉の一”の蔵元になります。

クラフトビールを醸造するようになったきっかけは、1995年の地ビールブームのときに私の父と町おこしをおこなっていた仲間の方達が集まって、一関市の名産となるような地ビールを造りたいとなったためです。日本酒を造っていた蔵を利用し”いわて蔵ビール”を立ち上げ、1996年からビール醸造を開始しました。

日本で最初の地ビールを立ち上げたエチゴビールさんに監修を受け、当初は4種類のビールを販売していました。しかし1998年ごろに地ビールブームが衰退し、売り上げが低迷し存続の危機を迎えたのです。当時私は東京で働いておりましたが家業の経営の立て直しのため実家に戻りました。

※エチゴビールとは?

▶︎取材を受けていただいた、世嬉の一酒造 佐藤さん

地ビールブームの衰退で一度存続の危機があったのですね。その後のお話もお伺いしたいです。

売り上げが低迷していたこともあり醸造をされていたスタッフも辞めてしまい、私が今後ビールを造っていくことになりました。当時は全くビールに興味がなかったのですがそのときに初めて販売していたヴァイツェンを飲んで、今まで飲んでいたビールとは違うことに感動し衝撃を受けビールの魅力にのめり込んでいきました。

その後ビール造りを学ぶため茨城県の常陸野ネストビールさんに2ヵ月程修行をして、ビール造りのノウハウや基礎を学びました。当時はドイツスタイルのビールをメインに造っていたのですが、アメリカンスタイルやベルギースタイルのビールと出会い、様々なスタイルのビールも造っていくようになりました。

※常陸野ネストビールとは

▶︎醸造所内で作業されている様子

世嬉の一酒造が造るビールとは

これまで様々な苦難を乗り越えられて今があるのですね。世嬉の一酒造さんでは現在何種類のビールを造っていらっしゃるのですか。

現在、定番商品は9種類になりまして、季節限定商品も合わせると年間で13種類のビールを造っています。

「岩手の良さやすばらしさをビールを通してお客様にお届けする」というミッションを掲げ、1人1人のお客様の喜びの瞬間に、プラスになるビール造りを心がけています。

日本のクラフトビールは世界に比べてまだ歴史も浅いので酒屋だからできる、日本らしいジャパニーズスタイルのビールを世界に発信できるような、挑戦的なビール造りもおこなっています。

とても素晴らしいと感じました。おすすめしたい商品を教えてください。

まず1つ目は、”三陸牡蠣のスタウト”という牡蠣を使ったオイスタースタウトのビールです。岩手県ならではのビールです。

岩手の特産品である牡蠣を使い、弊社独自のレシピで造ったビールになります。牡蠣の身と殻を使うことによって海のミネラルや旨味成分を抽出することできるので発酵の進みもよく、コクもあって深みのある飲みやすい黒ビールに仕上がっています。

岩手県は牡蠣が有名ですよね。僕も牡蠣が好きなのでとても気にります。

▶︎三陸牡蠣のスタウト

2つ目は、一関産の山椒の実を使用して醸造した”ジャパニーズスパイスエール山椒”というビールです。

2000年ごろから醸造しているビールで、ホップの代わりに一部、山椒の実を使用したスパイシーで柑橘系の爽やかなビールに仕上がっています。

▶︎ジャパニーズスパイスエール山椒

佐藤さんが教えてくれたフードペアリングのご紹介

最近は山椒を使ったクラフトビールも多いですが20年前から造っていたとは驚きました。おすすめのフードペアリングはありますか。

三陸牡蠣のスタウトは、他のビールに比べて味わいが濃いので、ナッツやアイスクリームといったスイーツ系との相性が抜群でおすすめですね。ビール本来の味わいも楽しんでもらいたいのでビール単体で飲むのもおすすめですね。

ジャパニーズスパイスエール山椒は、いろいろな料理との相性がよく美味しく味わっていただけると思いますが、私個人的にはフィッシュアンドチップスとよく合わせることが多いですね。

編集後記

世嬉の一酒造さんで造られるビールは隣接している蔵元レストランでもいただくことができ、直売所とオンラインショップからの購入も可能です。現在500本限定でグラウラーボトルに入った”ピルスナー蔵シック”という商品も販売しており詰め替え用のボトルとしても使用可能です。

この機会に岩手県の魅力が詰まった世嬉の一酒造さんのビールを試してみてはいかがでしょうか。

世嬉の一酒造株式会社について

北海道・東北エリアの他のブルワリーは..

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